
夏のドライブで、運転席は快適なのに後部座席のお子さんから「暑い!」と不満の声が上がった経験はありませんか。
特に軽自動車では、後部座席までエアコンの冷気が届きにくいことがよくあります。このため、車にサーキュレーターは必要なのか、と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、そんなお悩みを解決するため、車へのサーキュレーターの後付けについて徹底解説します。扇風機とサーキュレーター、どちらが涼しいですか?という基本的な疑問から、車用サーキュレーターを後部座席で効果的に使う方法、天井などへの後付けのコツ、さらには後部座席におすすめの製品をまとめた、車の後部座席で使える扇風機のおすすめランキングまで、詳しくご紹介します。
- 車にサーキュレーターや扇風機を後付けする必要性
- サーキュレーターと扇風機の役割の違いと適切な選び方
- 後部座席を効率的に涼しくするための具体的な設置方法
- あなたの車に合った、おすすめの車用扇風機やサーキュレーター
車へのサーキュレーター後付け、その必要性とは

- 軽自動車は特に後部座席が暑くなりやすい
- そもそも車にサーキュレーターは必要か
- 扇風機とサーキュレーター、どちらが涼しいですか?
- 車用サーキュレーターは特に後部座席で活躍
- 車にサーキュレーターを後付けするメリット
軽自動車は特に後部座席が暑くなりやすい
軽自動車は、普通車と比較して後部座席が暑くなりやすい傾向にあります。その理由はいくつか考えられます。
まず、多くの軽自動車では、コストやスペースの制約から後部座席専用のエアコン吹き出し口が設置されていません。前方の吹き出し口から出る冷気だけで車内全体を均一に冷やすのは難しく、どうしても後部座席まで冷たい空気が届きにくい状況が生まれます。
また、軽自動車は規格によってエンジンの排気量が制限されています。このため、エアコンのコンプレッサーも比較的小さなものが搭載されており、冷房能力そのものが普通車に比べて穏やかである場合が多いのです。炎天下では車内全体の温度を下げるのに時間がかかり、特に熱がこもりやすい後部座席の環境は厳しくなります。
これらの理由から、特に小さなお子様やペットを後部座席に乗せる機会が多い場合、熱中症や脱水症状のリスクを避けるためにも、何らかの暑さ対策を講じることが大切になります。
そもそも車にサーキュレーターは必要か

車にサーキュレーターが必要かどうかは、車種や乗車環境によって異なります。しかし、後部座席の快適性を少しでも向上させたいと考えるなら、非常に有効なアイテムと言えるでしょう。
前述の通り、軽自動車やコンパクトカーなど、後部座席にエアコンの風が届きにくい車種では、車内の温度ムラが大きな問題となります。運転席は涼しくても、後部座席は生ぬるい空気がよどんだまま、という状況は決して珍しくありません。
このような状況でサーキュレーターを使用すると、前方のエアコンから出た冷たい空気を強制的に後方へ送り、車内全体の空気を効率的に循環させることができます。結果として、車内の温度ムラが解消され、後部座席でも快適な温度を保ちやすくなるのです。
エアコンの設定温度を過度に下げなくても涼しさを感じられるようになるため、燃費の向上やエンジンの負担軽減にも繋がる可能性があります。したがって、後部座席の快適性や車全体の空調効率を重視するならば、サーキュレーターの導入は十分に価値があると考えられます。
扇風機とサーキュレーター、どちらが涼しいですか?

「扇風機」と「サーキュレーター」、どちらも風を送る製品ですが、その主な目的と風の特性には違いがあります。どちらが涼しいかは、何を求めるかによって変わってきます。
扇風機の特徴
扇風機は、人に直接風を当てて体感温度を下げることを目的としています。風が肌に当たることで汗が蒸発し、その気化熱によって涼しく感じる仕組みです。そのため、広範囲にわたって、柔らかく心地よい風を送るように設計されています。後部座席に座っている人が直接風を浴びて、すぐに涼しさを感じたい場合には扇風機が適しています。
サーキュレーターの特徴
一方、サーキュレーターの主な目的は、空気を循環させることです。直線的でパワフルな風を遠くまで送り、室内の空気を攪拌して温度ムラをなくします。エアコンの冷気を車内全体に行き渡らせるような使い方に向いています。直接風に当たるのが苦手な方や、車内全体の空調効率を高めたい場合にはサーキュレーターが最適です。
要するに、直接的な涼しさを求めるなら「扇風機」、車内全体の温度を均一にしたいなら「サーキュレーター」が適しているということです。近年では、両方の特徴を併せ持ったような製品も増えています。
車用サーキュレーターは特に後部座席で活躍

車用サーキュレーターの最も効果的な使い道は、やはり後部座席の空調改善です。特にチャイルドシートに座る小さなお子さんは、自分で「暑い」と伝えられない場合や、体温調節機能が未熟なため、大人が気づかないうちに熱中症のリスクにさらされることがあります。
車用サーキュレーターを運転席や助手席のヘッドレスト、あるいはアシストグリップに取り付けることで、エアコンの冷気を直接後部座席へ送ることが可能になります。これにより、よどみがちだった後部座席周辺の空気が動きだし、体感温度が大きく改善されます。
また、窓を開けて換気する際にもサーキュレーターは役立ちます。外の新鮮な空気を取り込みつつ、車内の熱気を効率的に排出する手助けをしてくれるため、短時間で車内環境をリフレッシュさせることができます。このように、後部座席の快適性と安全性を高める上で、車用サーキュレーターは非常に重要な役割を果たします。
車にサーキュレーターを後付けするメリット

車にサーキュレーターを後付けすることには、単に涼しくなるという以上のメリットが存在します。
第一に、エアコンの効率が向上し、燃費改善につながる可能性があります。サーキュレーターで空気を循環させれば、エアコンの設定温度を必要以上に下げる必要がなくなります。エアコンの稼働はエンジンの負担となり、燃費に影響を与えるため、設定を抑えられることは経済的なメリットとなります。
第二に、同乗者全員の快適性が向上します。前席と後席の温度差が少なくなることで、ドライバーは快適なまま、後部座席の同乗者も過ごしやすくなります。特に長距離ドライブでは、この快適性の差が疲労度に大きく影響を与えることも考えられます。
第三に、冬場の暖房効率アップにも貢献します。暖かい空気は上に溜まりやすいため、サーキュレーターで空気を循環させることで、足元に溜まりがちな冷たい空気と混ぜ合わせ、車内全体を効率よく暖めることができます。このように、一年を通して車内環境を快適に保つための有効な手段と言えるでしょう。
車に後付けするサーキュレーターの選び方とおすすめ

- 天井などへの後付けで効率よく空気を循環
- 後部座席におすすめの扇風機・サーキュレーター
- 車の後部座席で使える扇風機のおすすめランキング
- 後付けする際の選び方のポイントとは?
- まとめ:車へのサーキュレーター後付けで快適に
天井などへの後付けで効率よく空気を循環

サーキュレーターを後付けする際、設置場所は効果を左右する重要な要素です。効率的な空気循環を目指すなら、車の天井付近にあるアシストグリップなどを利用した「天井後付け」が非常に有効です。
高い位置から車内全体を見下ろすように風を送ることで、前方のエアコンから出た冷たい空気を後部座席の足元まで届けやすくなります。また、顔や体に直接強い風が当たり続けるのを避けたい場合にも、天井からの送風は優しく空気を動かすことができるため快適です。
クリップ式の扇風機や、フックが付いている製品を選べば、アシストグリップに簡単に固定できます。ただし、運転の邪魔になったり、乗降時に頭をぶつけたりしないよう、サイズや設置角度には注意が必要です。視界を妨げるダッシュボード上への設置は道路交通法に抵触する可能性があるため、避けるのが賢明でしょう。
後部座席におすすめの扇風機・サーキュレーター

後部座席の快適性を高めるためには、用途に応じたタイプの製品を選ぶことが大切です。
ヘッドレスト取り付けタイプ
運転席や助手席のヘッドレストのポール部分に取り付けるタイプです。後部座席に座っている人に向けて直接風を送れるため、すぐに涼しさを感じたい場合に最適です。ファンが2つ付いているツインファンタイプなら、左右の座席それぞれに風を送ることもできます。
クリップタイプ
アシストグリップやサンバイザーなど、様々な場所に挟んで固定できる汎用性の高いタイプです。天井付近に取り付けてサーキュレーターとして使ったり、必要な場所に移動させたりと、柔軟な使い方ができます。充電式のものを選べば、アウトドアや車中泊でも活躍します。
どちらのタイプを選ぶにしても、後部座席の同乗者、特に小さなお子さんがいる場合は、指が入らないようにガードが細かいものや、羽根のないタイプを選ぶなど、安全性への配慮が不可欠です。
車の後部座席で使える扇風機のおすすめランキング
ここでは、インプットした情報に基づき、特に評価が高く、後部座席での使用に適した製品をいくつかご紹介します。
製品名 | 給電方法 | コードレス使用 | 特徴 |
![]() USB扇風機 KN-618 | USBポート | 可(最大28時間) | 自動首振り機能付きでクリップ式。静音性と長時間のコードレス使用が魅力。 |
![]() 車の扇風機 EM-346N | シガーソケット | 不可 | 60°の首振り機能付き。レトロなデザインと無段階の風量調節が特徴。 |
![]() 双頭車載ファン | USBポート | 不可 | 後部座席用の双頭ファン。ライト付きで360°角度調整可能。 |
BORDAN | シガーソケット | 不可 | 液晶画面付きで12段階の細かい風量調節が可能。静音設計も特徴。 |
マキタ 充電式ファン羽根径18cm | AC電源/別売バッテリー | 可(要別売バッテリー) | 圧倒的な風量と首振り機能。本格的な性能を求めるユーザー向け。 |
※価格や仕様は変動する可能性があります。
KEYNICE USB扇風機 KN-618
自動首振り機能付きでクリップ式。静音性と長時間のコードレス使用が魅力。

エマーソン 車の扇風機 EM-346N
60°の首振り機能付き。レトロなデザインと無段階の風量調節が特徴。

Dealswin 双頭車載ファン
後部座席用の双頭ファン。ライト付きで360°角度調整可能。

BORDAN 車用ツインファン
液晶画面付きで12段階の細かい風量調節が可能。静音設計も特徴。

マキタ 充電式ファン羽根径18cm
圧倒的な風量と首振り機能。本格的な性能を求めるユーザー向け。

これらの製品は、それぞれに特徴があります。静音性やコードレスの利便性を求めるならKEYNICE、パワフルな循環を重視するならマキタ、といったように、ご自身の車の環境や使い方に最も合ったものを選ぶことが、満足度を高める鍵となります。
後付けする際の選び方のポイントとは?

後付けのサーキュレーターや扇風機選びで失敗しないためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
① 給電方法と充電機能
給電方法は主にシガーソケットから取るタイプとUSBポートから取るタイプがあります。USBタイプの中には充電式のものもあり、コードレスで使えるため取り回しが非常に楽です。コードレス使用を考える場合は、バッテリーの連続使用可能時間に注目しましょう。
② 取り付け方法
前述の通り、主な取り付け場所は「ヘッドレスト」か「アシストグリップ」です。どこに設置して、誰に、どのように風を送りたいかを明確にすることで、選ぶべき製品の形状が決まってきます。
③ コードの長さ
シガーソケットやUSBポートから給電する場合、設置したい場所までコードが届くかどうかは非常に重要です。特にミニバンなどで後部座席の遠い位置に取り付けたい場合は、2メートル以上の長さがあると安心です。
④ その他の機能
首振り機能があれば、より広範囲に風を送ったり、空気を効率よく循環させたりできます。また、風量調節の段階数や、静音性の高さも快適性に直結します。車中泊などで使うなら、LEDライト機能が付いていると便利です。これらの付加機能も考慮して、最適な一台を見つけましょう。
まとめ:車へのサーキュレーター後付けで快適に
- 軽自動車は後部座席にエアコンの風が届きにくいことが多い
- 後部座席の暑さ対策は熱中症予防の観点からも大切
- サーキュレーターは車内の空気を循環させ温度ムラを解消する
- 扇風機は人に直接風を当てて体感温度を下げる
- すぐに涼みたいなら扇風機、全体の空調効率ならサーキュレーターが適している
- サーキュレーターの後付けでエアコン効率が上がり燃費向上も期待できる
- 冬場は暖房効率のアップにも貢献し一年中使える
- 取り付け場所はヘッドレストやアシストグリップが主流
- 天井への後付けは効率的な空気循環に有効
- 給電方法はシガーソケット式とUSB式がある
- USB充電式はコードレスで使え利便性が高い
- 選ぶ際はコードの長さや風量調節、静音性もチェックする
- 首振り機能やLEDライトなどの付加機能も考慮に入れる
- 安全のため、指が入りにくいガードの細かい製品を選ぶ
- ご自身の車の環境と用途に合った製品選びが満足度を高める鍵となる