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ポータブルクーラー車中泊の排熱対策|失敗しない選び方

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夏の車中泊、その魅力は計り知れませんが、最大の敵は「暑さ」です。この問題を解決するため、ポータブルクーラーの導入を考える方は多いでしょう。

しかし、ポータブルクーラーを車中泊で快適に使うためには、排熱の仕組みを正しく理解することが不可欠です。例えば、スポットクーラーで排熱しないとどうなるのか、そもそもスポットクーラーは本当に冷えますか?といった疑問や、人気のポータブルクーラー排気ダクトなしモデルの実力、そして最近話題の排熱が熱くないスポットクーラーの性能について、正確な情報が求められます。

さらに、ハイエースのような広い車内でのクーラー設置方法、排熱ダクトのすきま対策、アイリスオーヤマ製に代表される人気機種や充電式モデルの選び方、ポータブルクーラーを1時間使用すると電気代はいくらかかるのか、といった具体的な悩みまで、知りたいことは尽きません。

この記事では、ポータブルクーラーを車中泊で利用する上での排熱に関するあらゆる疑問に答え、後悔しないためのおすすめの選び方や使い方を徹底的に解説します。

この記事でわかること
  • ポータブルクーラーの排熱の仕組みと重要性
  • クーラーの種類ごとのメリット・デメリット
  • 車中泊で快適に使うための具体的な設置方法と工夫
  • ご自身の利用環境に最適なクーラーの選び方
目次

ポータブルクーラーの車中泊における排熱の重要性

ポータブルクーラー車中泊における排熱の重要性
POINT
  • スポットクーラーで排熱しないとどうなる?
  • スポットクーラーは本当に冷えますか?
  • ポータブルクーラー排気ダクトなしの仕組み
  • 話題の排熱が熱くないスポットクーラーとは

スポットクーラーで排熱しないとどうなる?

スポットクーラーで排熱しないとどうなる?

スポットクーラーを運転する際に排熱をしないと、車内は涼しくなるどころか、かえって全体の温度が上昇してしまいます。

なぜなら、クーラーは室内の熱を吸い込み、冷たい空気と熱い空気に分離して排出する装置だからです。エアコンが室外機を通じて熱を外に捨てるのと同じ原理で、スポットクーラーも吸い込んだ熱をどこかに排出しなければなりません。

この排熱を、排気ダクトを使わずに同じ車内に放出してしまうと、冷風の吹き出し口周辺は一時的に涼しく感じられても、機械が発する熱と分離された熱が車内に充満します。特に狭く密閉された車内空間では熱がこもりやすく、結果として車内全体の温度は運転前よりも高くなるという事態に陥るのです。

また、一部のモデル、特に気化熱を利用する冷風扇タイプでは、排熱の代わりに湿気を放出するため、室内の湿度が急上昇します。これにより、温度は少し下がっても蒸し暑さが増し、不快指数はかえって上がってしまうことも少なくありません。

したがって、車内を快適な温度に保つためには、発生した熱を確実に車外へ排出するプロセスが不可欠と言えます。

スポットクーラーは本当に冷えますか?

スポットクーラーが本当に冷えるかどうかは、「どのように使うか」という条件に大きく左右されます。適切に使えば強力な冷却効果を発揮しますが、期待通りに機能しないケースも少なくありません。

まず、スポットクーラーは部屋全体を均一に冷やす家庭用エアコンとは異なり、その名の通り「特定の場所(スポット)」を局所的に冷やすことを目的とした製品です。そのため、車内全体の温度を一度に下げるほどの能力を持つモデルは限られます。

効果を実感できるかどうかは、主にクーラーの種類と排熱処理の方法にかかっています。

冷却方式による効果の違い

冷却能力が最も高いのは、家庭用エアコンと同じく冷媒(フロンガス)を使って熱交換を行う「コンプレッサー式」です。このタイプは、吹き出し口から確実に周囲の温度より低い冷風を送り出すことができます。ただし、前述の通り、発生する熱を排気ダクトで車外に逃がすことが絶対条件となります。

一方、「排気ダクトなし」と謳われる製品の多くは、水の気化熱を利用した「冷風扇」です。こちらは扇風機よりは涼しい風を感じられますが、車内の湿度を上げてしまうため、特に湿度の高い日本の夏では効果を感じにくい場合があります。

排熱処理の重要性

コンプレッサー式のモデルで冷却効果を最大限に引き出す鍵は、排熱処理の徹底です。排気ダクトから出る熱風が車内に漏れないよう、窓のすき間などをしっかりと塞ぐ必要があります。この処理が不十分だと、せっかく冷却しても排熱によって暖められ、効果が半減してしまいます。

これらのことから、スポットクーラーは「コンプレッサー式を選び、排熱を完璧に行う」という条件を満たせば、車中泊でも十分に涼しさを提供してくれる強力な味方になると考えられます。

ポータブルクーラーの排気ダクトなしってどうなっているの?

ポータブルクーラーの排気ダクトなしってどうなっているの?

「排気ダクトなし」と紹介されているポータブルクーラーは、実は冷却の仕組みが異なる複数のタイプに分かれます。これらを理解することが、製品選びで失敗しないための第一歩です。

主なタイプは「冷風扇」と「ペルチェ素子式」の2つで、どちらも厳密にはエアコン(コンプレッサー式)とは異なります。

気化熱を利用する「冷風扇」

最も一般的な「排気ダクトなし」タイプが、この冷風扇です。本体のタンクに入れた水がフィルターに染み込み、そこにファンで風を送ることで水が蒸発します。このとき、水が気体になる際に周囲の熱を奪う「気化熱」の原理を利用して、涼しい風を生み出します。

メリットは、構造がシンプルで消費電力が少なく、価格も手頃な点です。

しかし、最大のデメリットは、水を蒸発させることで室内の湿度を上げてしまうことです。ただでさえ湿度の高い環境や、換気が不十分な車内で使用すると、ジメジメとした不快な空間になる可能性があります。

ペルチェ素子を利用するタイプ

一部の小型卓上クーラーなどで見られるのが、ペルチェ素子という半導体を使ったタイプです。ペルチェ素子は電気を流すと片面が冷え、もう一方の面が熱くなる性質を持っています。この冷たくなった面で空気を冷やして送風します。

この方式の問題点は、熱くなった面の処理です。排気ダクトがない場合、この熱はそのまま機器の背面などから室内に放出されます。つまり、冷たい風が出ると同時に暖かい熱も室内に排出しているため、空間全体を冷やす効果は全く期待できません。むしろ、長時間使えば室温は上昇します。

以上の点から、「排気ダクトなし」モデルは、その手軽さの裏にある仕組みと限界を理解した上で、利用シーンを慎重に選ぶ必要があります。

話題の排熱が熱くないスポットクーラーとは

話題の排熱が熱くないスポットクーラーとは

近年、従来のスポットクーラーの課題であった「排熱ダクトの設置」という手間を解消する、新しい技術を搭載した製品が登場しています。それが、「排熱が熱くない」または「排熱レス」を謳うハイブリッド式のスポットクーラーです。

このクーラーの基本的な冷却原理は、冷媒を用いるコンプレッサー式と同じです。しかし、最大の特徴は排熱の処理方法にあります。通常であれば高温のまま排出される熱を、本体内部で水を使って冷却し、室温に近い温度まで下げてから排出するのです。

ハイブリッド冷却排気システムの仕組み

具体的には、冷却運転で発生する熱を、本体に搭載された水タンクの水で冷やす熱交換器に通します。このプロセスにより、排出される空気の温度上昇を大幅に抑制します。さらに、このとき同時に除湿も行い、取り除いた水分(ドレン水)も排熱の冷却に再利用する効率的な設計になっています。

メリットと注意点

この方式の最大のメリットは、排気ダクトの設置が不要なため、窓のない部屋やダクトの取り回しが難しい場所でも本格的な冷風を得られる点です。工事不要で、コンセントに差すだけですぐに使える手軽さは大きな魅力です。

ただし、注意点も存在します。メーカーの注記にもあるように、使用環境や運転条件によっては、排出される空気が周囲の温度より若干高くなることがあります。また、排熱を冷却するために定期的な水の補給が必要です。

このため、完全に熱が出ないわけではありませんが、従来型のスポットクーラーのように熱い排気を室内にまき散らすことがないため、車中泊のような閉鎖空間での利用において、新たな選択肢として大いに注目される技術と言えるでしょう。

ポータブルクーラー車中泊の排熱対策と選び方

ポータブルクーラー車中泊の排熱対策と選び方
POINT
  • ポータブルクーラー車中泊おすすめモデル
  • ハイエース車中泊クーラーの設置ポイント
  • 排熱ダクトのすきまを埋める具体的な方法
  • アイリスオーヤマ製など人気機種の比較
  • 充電式モデルとポータブル電源の相性
  • ポータブルクーラーを1時間使用すると電気代はいくらかかりますか?

ポータブルクーラーの車中泊おすすめモデル

車中泊で使うポータブルクーラーは、何を最も重視するかによっておすすめのモデルが変わります。ここでは「冷却能力」「手軽さ」「静音性」といった目的別に、どのようなタイプが適しているかを解説します。

冷却能力を最優先するなら「コンプレッサー式」

真夏の夜でも快適に眠りたいなど、とにかく強力な冷却能力を求めるのであれば、コンプレッサー式のスポットクーラーが唯一の選択肢です。「カンゲキくん2」に代表されるような、アウトドアや作業現場向けに開発されたモデルが人気です。

これらのモデルは、確実に冷たい風を供給してくれますが、排熱ダクトの設置が必須となります。また、消費電力が比較的高いため、長時間の使用には大容量のポータブル電源が必要になる点を理解しておく必要があります。

設置の手軽さを重視するなら「ハイブリッド式」

排熱ダクトの設置が面倒、あるいはスマートに設置したいと考える方には、前述した「排熱が熱くないハイブリッド式」がおすすめです。スリーアップ株式会社から発売されているモデルなどがこれに該当します。

ダクトが不要なため設置場所の自由度が高いのが魅力ですが、冷却能力はコンプレッサー式に比べるとやや控えめな場合があります。また、比較的新しい技術であるため、製品の選択肢がまだ限られているのが現状です。

短時間の利用や補助的な役割なら「冷風扇」

本格的な就寝用ではなく、日中の少しの休憩や、比較的涼しい高原での車中泊などで補助的に使いたい場合には、気化熱式の冷風扇も選択肢に入ります。

最大の利点は消費電力が非常に少なく、小型のポータブル電源でも長時間稼働させられることと、価格が手頃な点です。しかし、湿度を上げるという特性を十分に理解し、必ず換気しながら使用することが快適に使うための条件となります。

ハイエース車中泊クーラーの設置ポイント

ハイエースのような広い室内空間を持つワンボックスカーでポータブルクーラーを使用する場合、その効果を最大限に引き出すためには設置場所にいくつかのポイントがあります。

まず、クーラー本体の置き場所です。コンプレッサー式のクーラーは、運転中に振動や音がします。快適な睡眠を確保するため、ベッドスペースから少し離れた場所に設置するのが望ましいです。また、車内の空気が効率よく循環するよう、空気の流れを妨げない平らで安定した場所に置くことが大切です。特に、吸気口や排気口の周りには十分なスペースを確保してください。

次に、排熱ダクトの取り回しです。ハイエースはスライドドアやバックドアの窓が大きく、ダクトを出しやすいという利点があります。排熱効率を考えると、ダクトはできるだけ短く、まっすぐに車外へ伸ばすのが理想的です。ダクトが長くなったり、折れ曲がったりすると排熱の抵抗が大きくなり、冷却効率の低下につながります。

さらに、ドレン水の処理も考慮に入れる必要があります。長時間の連続運転では、相当量のドレン水が発生します。本体のタンクだけではすぐに満水になって運転が停止してしまうため、付属のホースを使って車外に排出する仕組みを整えましょう。このとき、ホースの出口が本体の排水口より低い位置に来るように勾配をつけることを忘れないでください。

これらのポイントを押さえることで、ハイエースの広い空間でもポータ-ブルクーラーを効果的に活用し、快適な車中泊が実現できます。

排熱ダクトのすきまを埋める具体的な方法

排熱ダクトのすきまを埋める具体的な方法

コンプレッサー式のスポットクーラーを車中泊で使う際、冷却効率を左右する非常に大切な作業が、排熱ダクトを窓から出したときに生じる「すきま」をいかにして塞ぐかです。このすき間から熱風が逆流したり、外気が侵入したりすると、クーラーの効果は著しく低下します。

誰でも簡単にできる方法から、少し本格的なDIYまで、いくつか具体的なアイディアを紹介します。

応急処置として使える簡単な方法

最も手軽なのは、厚手のタオルやクッションをすき間に詰め込む方法です。これだけでも何もしないよりは格段にましになります。また、養生テープやガムテープで窓枠とダクトの周囲を塞ぐのも一つの手ですが、テープの糊が車に残る可能性があるので注意が必要です。

断熱性と見栄えを両立するパネルの自作

より本格的で高い効果を望むなら、窓枠に合わせたパネルを自作するのがおすすめです。

プラスチック段ボール(プラダン)や、より断熱性の高いスタイロフォームといった素材を、車の窓の形に合わせてカットします。そこにダクトの直径に合わせた穴を開け、ダクトを貫通させて固定します。このパネルを窓にはめ込めば、すき間をほぼ完璧に塞ぐことが可能です。車種専用のサンシェードを加工して作るのも良い方法です。

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市販のアタッチメントを活用する

DIYが苦手な方でも、市販のパーツを組み合わせることでスマートにすき間を塞げます。例えば、塗装ブース用の排気口アタッチメントのような、先端が平たくなっている部品をダクトに接続する方法があります。これにより、窓を大きく開けずに済み、最小限のすき間をウインドウモールのゴムや市販のすきまテープで埋めるだけで対応できます。

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これらの工夫によって排熱処理を完璧に近づけることが、快適な車中泊空間を作り出すための鍵となります。

アイリスオーヤマ製など人気機種の比較

ポータブルクーラーを選ぶ際、アイリスオーヤマをはじめとする多くのメーカーから様々な機種が販売されており、どれを選べば良いか迷うかもしれません。ここでは、機種を比較検討する際にチェックすべき重要なスペックについて解説します。

製品を選ぶ際には、以下のポイントを比較することで、ご自身の使い方に合った一台を見つけやすくなります。

比較項目チェックするポイントなぜ重要か
冷却能力kW(キロワット)またはBTUで表記される値。数値が大きいほどパワフル。車のサイズや求める涼しさのレベルに直結します。車中泊では0.4kW以上のモデルが一つの目安となります。
消費電力W(ワット)で表記。特に起動時の最大消費電力(サージ電力)も要確認。ポータブル電源で動かす際のバッテリー容量や稼働時間を決める重要な要素です。起動電力が大きいと、小型の電源では使えない場合があります。
本体サイズ・重量幅×奥行×高さ(cm)と、重量(kg)。車内の限られたスペースに収まるか、持ち運びが可能かを確認します。特にハイエースなどでも積載スペースは有限です。
運転音dB(デシベル)で表記。数値が小さいほど静か。就寝時に使用する場合、運転音は快適さを大きく左右します。55dB以下が一つの目安ですが、静かな環境ではそれでも気になる場合があります。
ドレン水の処理タンク容量(L)、ノンドレン機能の有無、連続排水の可否。タンク容量が小さいと、頻繁に水を捨てる手間が発生し、就寝中の運転停止の原因になります。連続排水ホースの接続はほぼ必須です。
付加機能除湿モード、送風モード、タイマー機能、リモコンの有無など。冷風以外にも使えるか、操作がしやすいかなど、利便性に関わります。除湿機能は梅雨時期などにも役立ちます。

例えば、アイリスオーヤマのモデルは、比較的コンパクトでパワフルな製品が多く、人気を集めています。しかし、他メーカーの製品と比較して、自分の車のサイズ、持っているポータブル電源の性能、そして何より「どの程度の涼しさを求めるか」という基準に照らし合わせて、総合的に判断することが後悔しない製品選びにつながります。

充電式モデルとポータブル電源の相性

「充電式」という言葉から、スマートフォンように本体にバッテリーが内蔵されていると考える方もいるかもしれませんが、ポータブルクーラーの場合、そのほとんどは内蔵バッテリーを持たず、外部の「ポータブル電源」に接続して使用します。そのため、クーラー本体とポータブル電源の相性を考えることが極めて大切です。

相性を確認する上で最も重要なのが、クーラーの「消費電力(W)」とポータブル電源の「定格出力(W)」および「容量(Wh)」です。

出力(W):クーラーを動かせるかの判断基準

ポータブル電源の「定格出力」は、安定して供給できる電力の上限を示します。クーラーの「消費電力」がこの定格出力を上回っていると、クーラーは動きません。

特に注意が必要なのが、コンプレッサーが動き出す瞬間の「起動電力(サージ電力)」です。これは運転中の消費電力よりもはるかに大きい場合があります。最近のモデルではこの起動電力が抑えられていますが、古いモデルや一部の製品では、500W以上の出力が必要なこともあります。必ずクーラーが必要とする最大電力を、ポータブル電源が供給できるか確認しましょう。

容量(Wh):クーラーを何時間動かせるかの判断基準

ポータブル電源の「容量(Wh)」は、どれだけの時間、電力を供給し続けられるかを示します。必要な容量は以下の式で概算できます。

クーラーの消費電力(W) × 使いたい時間(h) ÷ 0.85(変換ロスなど) = 必要なポータブル電源の容量(Wh)

例えば、消費電力200Wのクーラーを5時間使いたい場合、200W × 5h ÷ 0.85 ≒ 1176Wh となり、1200Whクラスの大容量ポータブル電源が必要だと分かります。

ただし、これはあくまで目安です。外気温などの使用環境によって消費電力は変動するため、実際の稼働時間は計算よりも短くなる傾向があります。余裕を持った容量のポータブル電源を選ぶことが、夜間に電源が切れて暑さで目覚める、といった事態を防ぎます。

ポータブルクーラーを1時間使用すると電気代はいくらかかりますか?

ポータブルクーラーを車中泊で使う際の「電気代」は、家庭のコンセントで使う場合と、ポータブル電源で使う場合で考え方が少し異なります。

家庭用コンセントの場合

もしRVパークやAC電源付きのキャンプサイトなどで家庭用コンセントから電力を得る場合、電気代は以下の計算式で求められます。

消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電力量料金単価(円/kWh) = 電気代(円)

例えば、消費電力300W(=0.3kW)のクーラーを1時間使った場合、電力料金単価を31円/kWhと仮定すると、0.3kW × 1h × 31円/kWh = 9.3円 となります。製品の仕様に「1時間あたりの電気代」が記載されている場合、多くはこの計算に基づいています。

ポータブル電源の場合

一方、車中泊で一般的なポータブル電源を使用する場合、直接的な「電気代」はかかりませんが、代わりにポータブル電源の充電量を消費します。この「コスト」は、ポータブル電源を充電するのにかかった電気代と考えることができます。

例えば、容量1000Wh(=1kWh)のポータブル電源を満充電にするのにかかる電気代が約31円だとします。

消費電力300Wのクーラーを1時間使うと、300Whの電力を消費します。これは、ポータブル電源の充電量の30%にあたります。したがって、コストとしては 31円 × 30% = 約9.3円 分の電力を消費した、と換算できます。

このように考えると、コスト自体はそれほど高額ではありません。しかし、車中泊においては、金銭的なコストよりも「限りあるバッテリー残量をどれだけ消費するか」という視点がはるかに重要です。1時間で300Wh消費するということは、1000Whの電源でも約3時間しか稼働できない計算になり、一晩中使うにはより大容量の電源が必要になることが分かります。

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まとめ:ポータブルクーラー車中泊排熱の最適解

この記事では、ポータブルクーラーを車中泊で快適に利用するための「排熱」に関する知識と、具体的な製品選びのポイントを解説してきました。最後に、重要な要点を箇条書きでまとめます。

  • ポータブルクーラーの冷却効果は排熱処理が鍵を握る
  • 排熱をしないと車内は冷えるどころか逆に暑くなる
  • 「排気ダクトなし」モデルの多くは湿度を上げる冷風扇
  • 冷風扇は換気をしないと不快指数が上がる可能性がある
  • コンプレッサー式は冷却能力が高いが排気ダクトが必須
  • 排気ダクトからの熱漏れは冷却効率を著しく低下させる
  • ダクトのすきまは自作パネルや市販品でしっかり塞ぐ
  • 最近では排熱が熱くないハイブリッド式も登場している
  • ハイブリッド式はダクト設置の手間がないのが最大の利点
  • ポータブル電源はクーラーの起動電力と消費電力に対応できるものを選ぶ
  • 一晩中使うなら1000Wh以上の大容量ポータブル電源が推奨される
  • 冷却能力や消費電力などのスペックを正しく比較検討することが大切
  • ドレン水の処理方法も長時間の連続運転では重要になる
  • 運転音は就寝時の快適性に直結するため静音性も確認する
  • 自分の目的と環境に合った種類のクーラーを選ぶことが最も後悔しない方法
目次